*youth*

少しずつ。

～Yusuke～





田口とは高校からの付き合いだけど、


1年の時からずっと田口に振り回されている。






例えば、1年の時に田口が



「めちゃめちゃ強いキャッチャーがいる！」



と言って、



連れて行かれたのが女子高で、



奴は女子高に侵入して自業自得に見つかって、


俺まで女子高の教員に怒られたっけ。。。






野球以外で奴に付き合うと本当に良いことがない。













そんなある日、お正月明けの久しぶりの部活で、



「なぁ、一ノ瀬。合コン行こうぜ！」





田口のこの言葉から今回の振り回しが始まった。。。









「田口。それいつもの嫌がらせか？」




「嫌がらせって、なんだよぉ！俺はいつもガチだぜｗｗ」




このヘラヘラ笑うこいつのどこが本気なんだよ。




「なぁ～、いいだろぉ～？あと一人なんだよぉ～。」



田口が女子みたいに俺の肩を揺する。


「知ってんだろ、俺には彼女がいる。だから、行かない。」






「分かったぁ！お前、合コンとかコンパとかした事ないんだろっ!?

　心配すんな、合コンの達人の俺がいるから☆」




「お前、人の話聞っ…」



「たぐっちー！人数集まったぁ？」



ベンチ裏にこっそり隠れる女子が手招きをしている。




そして、なぜか田口は俺を連れていく。