*youth*
~Yusuke~
試合が終わり、球場の入り口で幸たちと会った。
「悠ちゃんお疲れさま。カッコ良かったよ。」
桜が押す車いすに座り、幸は頬を少し赤くする。
結果は惨敗。
これが甲子園の厳しさと改めて実感した。
でも、幸に試合を生で見てもらえただけで嬉しい。
「悠ちゃん、耳かして。」
ん?
幸は俺の頬に優しくキスをした。
「おまっ////」
「桜さんUターン!今すぐ!///」
幸は顔を真っ赤にして慌てる。
俺も顔から火が出そう。
「へぇ、ホームラン打ったご褒美のキスですかww
あんた意外とやるねぇ~ww」
桜はそう言って、まったく車いすを動かそうとしない。
「まったく…俺の前で甘酸っぱい青春を見せんじゃねぇよ。」
隣に居た事をすっかり忘れてた田口が呆れたようにため息をする。
「そのお続きはまた後で。
俺たちゃ、最後のミーティングがあるだろっ?」
田口の“最後”という言葉にずしりときた。
そうだ、これで磯山はマネージャーを
正式に引退するんだ。。。
「幸、桜、応援ありがとな!
んじゃ、ミーティングに行ってくる!」
俺は幸たちに手を振り、田口と集合場所に向かった。