*youth*
「って言うと、思った?」
「えっ?」
磯山はスチャッとポケットから手帳を出し、
メガネをかけ、いつもの腕組みポーズをする。
「今日の皆の一人一人の打率、
守備を分析させてもらったんだけど、
これじゃあ次の活躍に期待できないわね。。。」
いつものミーティングのように磯山は試合での反省点を述べる。
「特に田口君!!!」
「オレ!?」
「あんた練習不足ってところが見え見えだわ。
また合コンなんかに行ってたんでしょ?」
「ぎくっ」
磯山はメガネの奥のキリッとした目で皆を見回して言った。
「今日の試合で改善すべきところがたくさんあった。
だから、あたしは大学に通いつつ、
ちょくちょく部活に顔を出すから。」
「えっ!?ちょっと磯山!?」
「マネージャーを引退したからって、
部活に来ないとは言ってないでしょw」
うっ・・・言い返せないや。。。
「そう言って、本当は俺達と別れるのが寂しいんだろっ。」
田口はニヤニヤ笑った。(こいつも懲りない奴だなw)
「そういえば、田口君、
先週の筋トレ10回分ズルしたでしょ?
そういう事が多いと監督に言って
スタメンから落とすわよ。」
「ひぇ~~~!!!??」
部員達はいつの間にか深刻な顔から笑顔に変わっていた。
これだよ・・・
そう、これが星が丘学園の野球部。
そして、大切な仲間なんだ。。。