*youth*
あー、ヤバい。。。
涙腺が…。
「広兄、卒業おめでとう!」
悠介は頭をかいて照れくさそうに笑う。
「サンキュッ。」
次に幸ちゃんの笑顔を見て、涙腺が爆発した。
「さっちゃん、こんなに大きくなってぇ~!
お父さん嬉しいぞぉ~っ!!!!」
俺は感激のあまり幸ちゃんを抱きしめた。
悠介がギョッとした顔をしたけど、黙っていてくれた。
「なんか、幸ちゃんの旅立ちの日みたいだね♪」
輝がさわやかな笑顔で言う。
「まぁ、今日で幸はリハビリ退院するから、
幸の旅立ちとも言えるな☆」
ふぇっ!?
俺は悠介の言葉にビックリして、幸ちゃんを離す。
幸ちゃんは頬を赤くして、俺に言った。
「卒業おめでとうございますっ♪」
輝の言うとおり、幸ちゃんはイキイキとしていた。
「幸ちゃんも退院おめでとう!」
サクラで満ちるこの季節。
涙でよく前が見えないけど、
俺と幸ちゃんは広い空へと旅立った。