*youth*
時間が止まったかと思った。
心臓が止まったかと思った。
目の前にいるのは誰??
本当に悠チャン??
彼は今・・・なんて言ったの?
「行こう。」
ひぃちゃんが私の手を引っ張り、違う道で昇降口に向かおうとしている。
いつもみたいに優しくではなく・・・少し強引だった。
ひぃちゃん・・・怒ってるの??
私は立ち止まった。
今頃、何が起こったのかが分かった。
「悠チャン・・・好きな人いたんだね。。。」
声が震えた。
なんか・・・力が・・・出ない・・・
「うん・・・。」
ひぃちゃんは静かに返した。
「・・・知ってたの?」
「昨日ね・・・帰り道で悠チャンが言ったんだ。
ずっと前から好きな人いたんだけど、
言いづらくて僕たちに伝えられなかったんだって。」
それで今日・・・告白したの??
なんで・・・彼は・・・私に教えてくれなかったの??
なんで・・・
「なんで、ひぃちゃんは私に教えてくれなかったの?」
「・・・・・。」
「ひぃちゃん!!」
私は怒鳴った。
腹が立った。
自分に。
何も知らなかった自分に。
ひぃちゃんは下を向いてずっと黙っていた。
だからって、ひぃちゃんに八つ当たりするなんて・・・。