*youth*
甲子園まであと少しと言う準決勝で、
去年の決勝で戦ったライバル校と当たり、
星ヶ丘学園はボロ負けした。
普通だとキャッチャーで次期キャプテンの俺がチームメートを慰めなきゃいけねぇのに
みんな俺を慰めた。
"しょうがない"
"お前のせいじゃない"
でも、俺は聞いちゃいなかった。
俺は、これから野球で埋めてた分を何で埋めればいいか考えていた。
何かで埋めないと・・・ダメだ。
そして、チームメートと別れ、帰ろうとした時、
後ろから背中をバンッと叩かれた。
振り返ったら、ヒカルがニコニコ笑ってる。
こいつも・・・俺を慰めに来たのか・・・?
「悠チャン聞いてっ!」
そして、ヒカルは予想外のことを言った。
「僕ね、悠チャンが幸ちゃんと付き合う前に、
幸ちゃんに告白したんだ。振られちゃったけど♪」
「え・・・?」
ヒカルが言っている事がよく分かんなかった。
そんな俺を無視してヒカルは言った。
「でもね、幸ちゃんは僕に親友でいようって言ってくれたんだ♪
いいでしょ~~~??ww」
ヒカルはイタズラしたような笑顔で言って先に行ってしまった。
あいつ・・・何が言いたかったんだ??
でも、そのせいで俺の頭ン中の壁がボロボロに崩れてしまった。
ずっと封じ込めていたものが、一気に飛び出した。
俺は幸のことしか考えられなくなった。。。