*youth*
「広にぃ~。文化祭の事で忙しいのは分かるけど、
幸に一回ぐらい会いに行ってあげなよぉ~。」
広にぃは早足なので、それに合わせて俺も歩く。
「ああ。文化祭終わってから行く。」
「え~!今すぐ行こう!!幸に会いに行こう!!」
「今日は無理。会議あるから。。。」
広にぃはボーっとしていて、こっちを見ない。
俺はヤケになった。
「なんだよっ!幸と会議どっちがいいんだよっ!?」
「・・・・・会議。」
広にぃはあっさりと答えた。
俺はカチンと来て、広にぃの胸ぐらをつかんで怒鳴った。
「広にぃっ!!!今、何言ったのか分かってんのか!!??」
「離せ。俺はお前と話している時間はねぇ。」
広にぃは俺の手を払い、会議室のドアノブに手をかけた。
「広にぃ・・・・。」
俺がそう呼ぶと、つる兄はピタッと止まり、振り返って真剣な目で言った。
「お前・・・今自分がするべき事をちゃんと分かってんのか?」
「分かってるから言ってんじゃん!」
広にぃはため息をついた。
「だったら、俺も好きにさせてもらう。」
そう言って、広にぃは会議室に入っていってしまった。
「・・・・・ちくしょーっ!!!」
廊下に残された俺は近くの壁を蹴飛ばした。
なんだよ・・・・俺の何がいけないんだよ・・・
あんなの・・・広にぃじゃねぇ。。。