マジ恋愛☆~ブラックキャットにご用心!?~
〇
「……で、今うちでこんなことしててお家の人に怒られないの?」
「………陽動作戦?」
「いやマジな話。昨日も外泊したよね、連泊は流石に無理じゃない?」
「いや……昨日のはバレてないよっ、と」
「えっ、ちょっ…ヤダヤダ!」
「うち仕事で夜は親いない事多いし……ね」
「あぁ~ん、そんな事っ……」
「今夜こそ……」
「あっ、あっ…………ああっ!………………………………………」
「な~んちゃって♪」
「えっ、うそ!やばっ………あっ、負けた」
「ふふっ♪勝っちゃった~(笑)」
これで11勝0敗♪
「ミケ強いよ…」
「ごめんね♪」
やだ、マジ凹んでるし♪
がっくりうなだれたジュンくんの肩に頭を寄せる。
学ラン脱いで白いシャツ一枚になった姿もまた初々しい。
袖捲って、コントローラーを握る腕には筋肉の筋。
そこにぎゅっとしがみついて胸を押し付けてみる。
途端に、ピシッとジュンくんの体が硬直した。
あ、胸の感触に動揺しちゃってる?(笑)
ついでに潤んだ瞳で見上げてみる。
一瞬目があったけど、すぐ逸らされた。
「ミケ、あのっ……」
「…ご飯にしよっか♪」
「う、うん…」
可愛いなぁ、もう♪
何事もなかったように、ニコッて笑って体を離す。
ちょっと期待した~?♪
鼻歌混じりに部屋を出るとき。
「…………はぁ」
後ろで小さなため息がつかれたことに。
この時の私は全然気づいていなかった。