マジ恋愛☆~ブラックキャットにご用心!?~
「でも……あの純?」
「いいから」
チラチラ私を見ながら動揺してるアユちゃんを誘導しながら、私の横をスーッと通り過ぎる。
すれ違い様にふわっと香ったジュンくんの香り…………
「ちょっとなにあれ!」
「アイツが純くん!?何が彼女よ。ガキのくせにミケを弄ぶなんてふざけ過ぎ!」
怒り浸透の友達達が近寄ってくる。
「あんなん付き合わなくて正解だよ!」
「そうそう……って。えっ、ミケ?」
びっくりして心配そうに覗き込む友達達の顔がみるみる歪む。
「あ……れ?なんで……」
頬を伝う感触。
……涙?
私……泣いてんの?
ジュンくんの香りを感じた途端、私の中で何かが溢れ出した。
男絡みで泣いたのなんか初めて。
嘘泣きはしたことあるけど、男の為に流す涙なんかないと思ってたのに。
しかも年下相手に?私が?
ショックだった。
私、こんなにも本気だったんだ。
ジュンくんの笑った顔も、困った顔も、拗ねた顔も、甘えた顔も………………
今更だけど、すべてがこんなに愛おしい。
初めての感情。
きっとこれが私の初恋―――――――