オレンジ色の奇跡


「ヒサシブリネッ!リミ、ユイ!」

「ヨッ!」

「「リサ!ジョン!」」

『舞希、あたしたちのこと忘れてたでしょ?廊下寒かったわよ』

『助けてやったのに酷いだろ?』

『ごめんね?忘れてたわけじゃないんだけどね。
あっ!あたし達の先輩を紹介するね?』

 あたしは、神崎先輩と岩佐先輩を見た。

『右が、神崎祥也先輩。優衣の彼氏なのよ?』

「ま、舞希ちゃんっ!!」

『どうも、優衣の彼氏の神崎祥也です』

 優衣の肩を抱きながら自己紹介をする神崎先輩。

 神崎先輩、英語、話せるんですね。

『左が、岩佐啓輔先輩』

「どうも……岩佐啓輔です」

 うはっ!!バリバリ、日本語!

『ねぇ……リサとジョンはなんで日本に来たの?
あたしと優衣が行くことはあったけど来るのは初めてなんじゃないの?』

 ペラペラ、っとあたりまえのように英語を話す梨海を見て、神崎先輩、岩佐先輩だけではなく教室にいる人全員が、驚いて梨海を凝視している。

 まあ、見た目ギャルでいかにも頭が悪く見えてしまうであろう梨海が、楽しそうに話しているのだからしょうがないけど。



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