オレンジ色の奇跡
第4章
それぞれの恋
ちょうど今日は、土曜日だっため岩佐先輩のことを話そうと思い梨海と優衣を近くのカフェに呼びだしすべてを話せば、
「「ホ、ホントに?」」
カフェにふたりの声が響き渡った。
ゆったりとした時間が流れるなかあたしが静かに頷けば自分のことのように喜んでくれる。
「やっとくっついたわね。ホントに、ふたりとも素直じゃないんだから」
「でも、良かったー。舞希ちゃん、自分の気持ち伝えられたんだもの」
「ホント、素直だったら苦労しないね……自分の気持ち伝えるって大変なことだなって改めて思ったな…………」
「そりゃあ、自分の気持ち伝えるのは大変よ…たった一言でお互いの関係が良くも悪くもなる。
………でも、良いじゃないっ!今は、ふたりとも好きな人に毎日会えるんだから……」
「そうだよね……梨海ちゃん、大学生の彼氏だもんね……」
確かに………。
あたしと優衣は先輩達が卒業するまでは学校に行けば毎日会える。
でも、梨海はそれができない。
ただ、“好き”という感情だけでは耐えられないだろう。
梨海が、そんなにも想うことができる人ってどんな人なんだろうか?
「……そのさ、梨海の彼氏ってどういう人?」
「私も聞きたいっ!梨海ちゃんいつも電話してるけど詳しくは聞いたことないし……」