オレンジ色の奇跡
◆……
ああぁぁぁっ!
顔、真っ赤だし………。
俺らしくねぇ………。
「うわっ!!?」
後ろの方で祥也の驚いた声が聞こえ、パッと振り返れば、珍しく椎葉から祥也に抱きついているのが見えた。
そのまま顔だけを左にスライドさせれば、ウタと七瀬が楽しげに話している。
そのちょうど間に、俺に背を向けている相川の姿があった。
腰に両手をあて微動だにしないその様子はなんだか怒られている気分だ。
しばらく見ていると両手を下げ1、2歩下がりこちらを向いた。
俺が見ていることに、まだ相川は気づいていない。