オレンジ色の奇跡


「ちょっ!?」

「コレ。俺のモノっていう印なんだけど」

「そうですけど!見えないトコロでもいいじゃないですかっ!!」

「見えないトコロじゃ意味ねぇだろ」

「べ、別に、あたしだけが分かってればいい話なんです!!」

「俺。お前が思ってる以上に、お前のこと好きなんだけど?
独占欲強いのも、その所為。
だから見えるとこにつけた。なんか文句ある?」

 う………。
 そんなこと言われたら、反論できないじゃないですか!!

 なんか、もう。
 嬉しいやらなんやら……。

「機嫌、治った?」

「……治りました。だから、退いてください」

「外、寒かっただろ?風邪、引いてねぇか?」

「元気です!聞いてます?ど・い・て・くっ?!!」

 急降下してきた岩佐先輩の唇にあたしのが触れる。

 唇を割って入ってくる舌。

 なんか、すべてがどうでも良くなってくる。

 苦しくなってきて、トントンと岩佐先輩の胸を叩く。


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