オレンジ色の奇跡
「………き?…………舞希っ!」
「ななななな何っ!!!」
梨海にいきなり名前を呼ばれたため、吃(ども)ってしまう。
「やほっ!舞希ちゃん」
優衣と話していたらしい神崎先輩に声をかけられた。
「こ、こんにちは……」
「舞希ちゃん大丈夫?」
優衣はあたしの顔をのぞくように聞いてくる。
大丈夫かって聞かれたら大丈夫なわけない……。
なんか、ほわほわしてて、それで胸がギュウってされてて………。
とりあえず自分ですらコントロールが不可能な感じ。
「だ、大丈夫だから…早く授業行こ?」
出来る限りの笑顔を向け神崎先輩に会釈をして授業へ向かった。