ヒトメボレ[完]
ああ、なんて素敵に笑うんだろう。
思わずそんな彼に見とれてしまう。
「俺、大野ヨシキって言います。28歳で営業やってるんだけど、お名前をうかがってもいいですか?」
これって、これって、私今名前を聞かれた?
朝起きて、今日は電車の彼に声をかけるんだ!と気合を入れていたはずなのに。
実際に声をかけられたのは、私?
「えっと、あの、私、マユ、です。中山マユ、です」
きっと、今の私の顔は真っ赤で。
絶対に赤い!耳まで赤いと思う。
ひょっとしたら、頭から湯気が出てるかも!
せっかく直した化粧も、緊張で崩れちゃってるかも!
ああもう、しっかりしろ、私!
思わずそんな彼に見とれてしまう。
「俺、大野ヨシキって言います。28歳で営業やってるんだけど、お名前をうかがってもいいですか?」
これって、これって、私今名前を聞かれた?
朝起きて、今日は電車の彼に声をかけるんだ!と気合を入れていたはずなのに。
実際に声をかけられたのは、私?
「えっと、あの、私、マユ、です。中山マユ、です」
きっと、今の私の顔は真っ赤で。
絶対に赤い!耳まで赤いと思う。
ひょっとしたら、頭から湯気が出てるかも!
せっかく直した化粧も、緊張で崩れちゃってるかも!
ああもう、しっかりしろ、私!