Moon Venus
『詩音!』

小走りで駆け寄って来たのは、妹の花音

『これから、買い物に行かない?明日、飛鳥と遊びに行くからさ!』

あたしは4月生まれ、花音は3月生まれ


『あたしが今、何してるか、わかって言ってんの?』
『部屋の……整理?』

あたしの部屋は今、いろんな物でごった返していた

『なんでまた…』
『んー、勉強机をクローゼットに押し込もうとしたんだけど、物いっぱいで入らないから、
この際いらない物は捨てようと思って』

クローゼットから出てきたものは、よく小さい頃に遊んでいたおままごとセットや、今まで使ってきた教科書や服や………いろいろあった

『買い物に付き合ってくれたら、あたしも手伝うから!』

花音の言葉に期待はしないが、このまま断ると後々厄介なことになるのは目に見えている

「わかった!今から用意するから、ちょっと待ってて』
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