Moon Venus
メリザはあたしの化粧と髪型を直してくれ、ティナはヒールを用意してくれたが



「こんな細くて高いヒール穿いたことないよ……折れるよ?きっと」


「シオン様が穿いて折れるようなヒールなんてありませんっ」


必死な顔をして言うメリザに、必死にメリザの言葉に、うんうんと首をたてに振
るティナを見て笑ってしまった



ヒールを穿くと、ものすごく自分の身長が高くなった



「それでは、参りましょうか」


ドアを開けて待つティナに、あたしを支えるように横に並んだメリザ


「ちょっと待って。なんかすんごい緊張…。御守り持って行く」


バッグから出したのは、ネックレスと指輪

「綺麗なネックレスに指輪ですね」



指輪は花音と飛鳥からの誕生日プレゼント


ネックレスは……物心がついて頃から持っていた



「…よしっ!行く」




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