Moon Venus
「シオン様は、セレナ様なの?」


言葉遣いも忘れたティナ


それに気にすることもなく


「セレナ様って?」と返した



「セレナ・ローゼルア様、こ、このローゼルア王国を築いた方と、いっ、言われ
ていますわ」


メリザが答えてくれた言葉に、詩音は へぇ としか返せなかった



「シオン、コッチへ」

後ろから聞こえクローディアの声に振り向くと、クローディアたちは詩音たちの
すぐ後ろを歩いてきていた


クローディアは困惑した顔をしているだけが、シャロンを始めとする男3人は、
持って行かれそうになる意識を何とか堪え、イリアとフランは気が滅入ったいた


クローディアが案内した場所は、何の変テツもないクリスタルの壁の前


クローディアがそこに手をかざすと徐々に開かれた空間


そこには大きな肖像画があり、メリザとティナはハッと声を漏らし、詩音はただ
驚いて声も出せずにいた


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