Moon Venus
家に着くと、飛鳥が玄関の前にいた


『あれ、飛鳥。なした?』

花音は飛鳥に飛び付いて、終止笑顔だ

それを横目に花音から渡された鍵を玄関のドアに差し入れ、開いたドアに、飛鳥に入るように言った


「今日はこっちで晩飯食ってけって。ミサさんからウチに電話来て母さんがどうせならって」

それを聞いた花音は
「行く、行くっ!」
目を輝かせた


飛鳥の言うミサさんとはあたしたちの母親で、飛鳥の母親とは昔から仲がいい

ウチの両親は共に働いている
たまに、母さんから、飛鳥の家に電話がいってご飯をご馳走になる

「花音は先に飛鳥と行っててー。あたし少し部屋片付けてから行くから」
「あー、詩音の部屋ヤバイもんね」
「ん。このまま放置してたら、寝るとこないし」

あたしと花音の会話に
「どんだけヤバイの?」

飛鳥が割って入ってきた

「見る?」

あたしの言葉に飛鳥が頷くと、二人を連れてあたしの部屋へ

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