兄妹を超えた恋
「あのさ、美海…ちょっといい?」
良哉に美海が呼ばれた。
「いいけど、、、何?」
美海が返事した。
「ちょっと来て」
強引に良哉は美海を体育館の裏に連れてった。
「痛いよ、良哉…こんなところまで連れてきて、いったい何?」
良哉をにらみながら美海は言った。
「俺、、、美海が好きなんだよ、ずっと前から。」
良哉がまっすぐに美海を見つめて言った。
「え…?嘘…でしょ?冗談だよね?」
美海は良哉に聞いた。
「嘘じゃない。こんなことで冗談言うかよ…美海が好きだ。」
良哉はいきなり美海を抱きしめた。
“ドンッ”
美海は良哉を思いっきりとばした。
「いって…美海…?」
良哉は美海の方を向いた。美海は、静かに涙を流していた。
“パンッ”
美海は思いっきり良哉の頬を殴った。
「いきなり抱きつくなんて最低。美海は…良哉の事、友達だと思ってる。最低だよ、美海は良哉の事見損なった。もう、関わらないで…」
そう早口で巻きたてると美海は走ってトイレに駆け込んだ。
「俺、、、嫌われちゃったな…」
良哉は落ち込んで、涙を流した。


…まさか、この姿を志希が見ているなんて思ってもみなかった。
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