年上彼女と年下俺様
でもそれが一番いいのかもしれない…。



「響ぃ…。」

「泣くなよ…。別れるわけじゃねぇ。」

「寂しくて…死んじゃいそうになったら…。」

「呼んで?それかおいで。里佳チャンの居場所はちゃんと俺んとこだから。」



急に決めてしまったこの話し。



でも里佳チャンに言われて気付けたんだ…。



ごめんな…。



実際一人暮らし始めた時も曲作りに最適な環境が欲しかったからだ…。



ごめん…。



自分勝手でマジごめん…。



「仕事行ってくるね!!」

「おぅ。」

「ねぇ…。」

「ん?」

「気持ちだけはそばに置いといて…。」

「…………当たり前だ。」



寂しそうに部屋を出て行く里佳チャンの後ろ姿がやけに脳裏に焼き付いた。



俺が里佳チャンを悲しませてる…。



だからこそそれに見合う仕事をして大きくならなきゃいけないんだと自分に言い聞かせた。



ごめんな里佳…。



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