年上彼女と年下俺様
無償にキスしたくなった…。



響を好きとは思ってないはずなのに…。



響のせいで素のあたしを見てもらいたくなった。



「固い考え。覆してみる?」

「みる…。キスして響…。」

「了解。」



響はこうして口説くんだろうな…。



でも響に優しく抱きしめられると自分がお姫様になったような気分になる…。



響は魔法使いだ…。



「どうしてほしい?」

「脱がせて…。」



こんな事拓海にだって言ったことないのに…。



まずこんな風に聞いてこなかったかな…。



「声我慢しなくてイイよ里佳チャン。」



あ、癖だ…。



いつも家だったから…。



「でも隣っ…。」

「そんなに薄くない。」



こんなに大事に扱われたのは産まれて初めてかもしれないってくらい優しかった…。



あたしの望んだ事をしてくれて…。



初めて出した甘い声も全部響が吸収してくれた気がした。



< 50 / 944 >

この作品をシェア

pagetop