年上彼女と年下俺様
年上だよね?



「大変だったみたいですね。仕事で来られなかったので申し訳なく思ってるんですよ…。」

「いえ、あの通り元気ですし…。はい、あんまりお気になさらずに…。」

「申し訳ない…。まぁあの響が死ぬわけないとは思ってましたけどね。それと、あなたも将来はあの会社を背負って立つ側の人間だそうですね?」

「そんな大それた立場では…。」

「謙遜なさらずに。」



響の友達とは思えないくらい真面目っぽい…。



その時カチャっと言う音が聞こえた。



「里佳チャン!!」

「おかえり!!ご飯作りに来たんだけど…。」

「今日はイイよ。明日朝ゆっくりだから自分で作る。それよりこれ、リズの兄貴。音痴な音哉で~す。」



音痴…なんだ…。



完璧名前負け…。



「響、俺もう行くから。今から商談があってね。」

「仕事ばっかりしてっと日香琉に愛想尽かされるぞ。」

「そうだ…。彼女のお父さんにも挨拶に行かなきゃ。じゃあ失礼しますね里佳チャン。」



別世界の人間だった…。



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