年上彼女と年下俺様
それからキッチンに立つ里佳チャンを眺めた。



何作る気だ?



「見てんじゃねぇよ…。」

「照れんじゃねぇよ。」

「もう恥ずかしいからあっち行って!!」



顔赤い。



里佳チャンが俺を好きねぇ~…。



「ねぇ、響ってなんで一人暮らししてるの?」

「別に深い理由はない。しいて言うなら家がうるさいから。」



母親にパシられるし…。



曲作りも静かな方がはかどるし。



「凄いマンションだよね~。あたしのアパートとは大違い。響ってやっぱり御曹司?」

「俺が!?」

「だってこんなマンション借りてくれるパパさんだもん。社長さんでしょ?」



俺をそんな眼で見てたのか!!



マジウケる。



しかもマンションは自分で買ったし!!



「何の仕事してるの?」

「親父は詐欺師で母ちゃんがキャバクラのママ。」

「はい!?」

「ウソ。親父の職業は秘密~。里佳チャンのママとパパは?」

「お父さんが警察官でお母さんが…。専業主婦。」



あ、前に聞いたかも…。



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