年上彼女と年下俺様
それからしばらくして響が部屋に入って来た。



「お父さん帰ったよ。」

「ごめんね響…。」

「ん?別に謝る必要ナイけど。」



そう言ってあたしを後ろからギュッと抱きしめてくれた。



あたしの居場所はここだもん…。



「何か…言ってた?」

「ん~とね、警察官辞めたんだって。」

「えっ!?」

「部下が問題起こして責任取ったんだってさ。で、兄達もその前に浮気親父にキレて出てったんだってさ。今新しい家買って別居してるんだって。」

「どうしようもない奴…。」

「でも里佳チャンの親父でしょ~?」



そうだけどあたしが同情する余地はナイもん。



散々苦しめられたのに…。



「今無職らしいよ。」

「知らない…。」

「そっか。俺はよくわからんけど里佳チャン次第だから。」



クルッと響があたしを向かい合わせて更に抱きしめた。



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