年上彼女と年下俺様
チュッと軽目のキスで我に返った。



「ヤダなんて言わせねぇけど返事は?」

「する…。響と結婚する!!」



ギュッと抱き着いた。



ハァっと響の安心のため息が漏れる…。



響も不安だったみたい。



「どこにも行かせねぇ~…。」

「うん…。」

「取り合えず!!お父さんともう1回会って話ししよっか。」



響に連れられて久しぶりに実家に帰ったのは秋真っ只中。



緊張する…。



インターホンを押すとスーツじゃない父が顔を出した…。



「里佳…。」

「話しがあるの。」



中に入って3人で沈黙。



でももう怖くなんてナイ。



「お父さん、あたしはもう家には戻らない。きっと今までの事を許す事なんて出来ないし、和解しようとも思ってない。」

「そうか…。すまなかった…。」

「あたしはもうムリだからアリサにでも頼って。」

「アリサには嫌われたからな…。」

「お父さんが悪いんだから仕方ないでしょ。」

「あぁ…。」



父が初めてこんなに小さく感じた。



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