年上彼女と年下俺様
赤信号で止まればカップルが腕を組んで横断歩道を渡って行く…。



羨ましく思ってしまう…。



でもそれは響に対して否定になるのかな…。



あたしが選んだ道なのに人を羨むなんて最低だ…。



酒屋に着いて目的の物を手に取った。



「頼めば配達したのに。」

「うん、でも今日はお店ヒマだから。」

「あ、てっ君から頼まれてたボトル入ったけど?」

「じゃあそれもお願い。」



顔なじみの酒屋の店長はてっ君の後輩らしい。



入手困難な名酒も手に入れてくれる。



「里佳さん、うまいドンペリあるけど個人的に買う?」

「うまい?」

「うん。お得意様にしか売らないけどね。」



見るからに高そうなドンペリ。



ってか高いか…。



「クリスマスだし。あの彼と祝うんでしょ?」

「響は忙しいから…。」

「そうか~…。だよな、毎日テレビで見てるもん。」



クリスマスなんて大嫌い…。



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