年上彼女と年下俺様
休憩は10分という短い時間。



響の後ろ姿を見つめながら陸斗君の歌を聞いた。



知ってる曲だけどアレンジされてるし歌詞が全部英語だ…。



やっぱり陸斗君も上手い…。



響達は皆英語で話しててよくわからない…。



しかも皆発音が素晴らしいから圧倒されてしまう…。



「里佳~、帰るよ~。外に車回したから先に行ってる。」

「あっ…はい…。」



隼人さんが迎えに来てしまったのは響が陸斗君に何か言ってる時だった。



もう終わりか…。



「遥、後頼む。」

「了解。またね里佳チャン。」



遥君とリズチャンに別れを告げて響と部屋を出た。



ギュッと握られた手はいつもより力強くて余計離れたくなくなる。



「あたしも…こっちに来たいな…。」

「ムリ言うな。」

「また会えなくなるのに冷たいんだ…。」

「冷たくねぇよ?ちょっと…。」



廊下の影に連れて来られた。



またギュッと抱きしめられたと思えば肩には響の頭…。



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