キミまであと数センチ


嫌な予感がしつつ、携帯を手に取り表示された名前を確認する。


予感は見事的中した。
着信表示に『国見龍二』の文字



《出たくねぇ〜》
内容は察しがつく。



あれほど遅刻するなと念を押したのにも関わらず、俺が今だ学校に来てない件だろう。



♪〜♪♪…



鳴り響く携帯



意を決し携帯に出た。

ピッ
「は、「岬!!いつまで待たすんだ!俺言ったよな?必ず遅刻すんなって」




ほら‥




「あの、風邪引いたみたいで‥
今日休ま「嘘つけ!」


俺の浅知恵なんてお見通しと言わんばかりな口調だった。


「バカは風邪ひかん!高熱でも根性で来い。例え死んでもな!」


《これが教師の台詞かよ‥ 》


ハァ
ため息混じりに返事をする。


「わかった。行くよ」


「30分迄に来い!じゃなきゃ1週間居残りで掃除だ!!」

ブッ、 ツー ツー ツー


《アイツ‥うちから学校まで20分はかかるの知ってて〜!!》




携帯を切りベッドから出た俺は

急いで顔を洗い、制服に着替え家を出た。


只今9時18分




残り12分―‥

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