キミまであと数センチ


キーンコーン‥

学校のチャイム音が鳴り響く中―



右手を挙げ時計の秒針を厳しい表示で見つめながら校門の前に立つ1人の男の姿。


それは今、一番会いたくない

人間で‥‥


俺の担任だった。



遠くに俺の姿を捕えた国見が不敵に笑う。



そして


30‥‥29‥‥28‥‥


右手の時計を見ながら大きな声でカウントダウンを始めた。


ハァ ハァ‥ハァ


《家から走ってんだぞ?そんな俺にこれ以上まだ走らせんのかよっ‥!》


17‥‥16‥‥15‥‥


ハァハァハァ‥
《くそっ!い‥きが‥》
10‥‥9‥‥8‥‥


心臓が破けるかって思うくらいに走っていた。


4‥‥3‥‥2‥‥


ハァハァハァハァ‥
「ま、間に‥合った」


0と言い終わる前に校門に着いた俺は、たどり着くなりその場に崩れ落ちた。



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