愛すれば
「先生、あたしを抱いて」

先生はキョトンとしていた。



「あたしを抱いてくれれば、マナとも前みたいに戻るから…」


あたし嫌な女だ。

こんなことしたってマナと戻れるわけないのに…



「浅倉…俺は男だからお前を抱く事くらい簡単だ。けどお前はそれでいいのか?体だけ満たされても心がないんだ。あとが虚しくなるだけだ。」


先生の言葉にハッとした。
確かに先生の言うとおりかもしれない…けど…!

「一瞬でいぃ、あたしを…マナよりもあたしのことを考えてほしい…」


「お前を抱いても頭にはマナしかいない。」


あたしは泣きそうだった。先生のマナへの愛が胸を苦しくさせた。


「俺の頭にはマナしかいない。俺は優しい男じゃなぃんだ。こんな時でも浅倉を傷つける事しか言えないんだから。」
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