Powdery Snow
冷えきった頬に何かが流れ落ち、そっと頬に手をあてる。
…涙。
じゃなくて雪だ。
空を見上げると真っ白な空から舞い降りてくる粉雪。
そっと手の平を前に出し、その上に落ちた粉雪は手の平に溶け込むようにして、すぐに姿を消した。
ふと目線を下に向けると、アスファルトに落ちた雪もすぐに姿をなくす。
今のあたしみたいだ…
吐く息は白く…
一緒に消えそうだ。
何度も何度も失敗して5回目で成功したチョコレートも水の泡。
興味ないしって言われてまで好きになりたくない。
しかも彼女がいるなんて知らなかったし。