White Kiss~恋を知るまでの期間~
12月8日
…バァン……
昼休みの空き教室
思いっきり机を叩く音
その後の金切り声
「どうして次の約束してこなかったの!?」
もちろん、琴子の声
土曜日の報告をしていたら、突然立ち上がり、机を叩いたんだ
「だって、雄太はそんな話、しなかったよ。だから…」
「でも、楽しかったんじゃない?話してる姿がウキウキしてる」
別に楽しかった訳じゃない
けど、ちょっと懐かしい感じがしただけ
あの後、重要な話しはしてない
ただ、ちょっと雑談してただけ
でも、関西弁で話してくれる安心感はあった
やっぱり、私は関西人なんやって思ったんやもん
そう言えば…
「なんで、雄太は琴子を知ってるん?」
「だって、晃平の友達だし、私が査定したから?」
査定?
なにそれ?
「コウくんの友達まで選んでるん?琴子、やり過ぎやで。友達ぐらい自由にさせたりや!」
それを聞いた琴子はため息を吐く
「もう良い。そう言うことにしてて…。でも、お礼だけは言っておきなさい。」
お礼?
「誰に?」
呆れていた琴子の表情がいきなり鬼のように変わった