White Kiss~恋を知るまでの期間~
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雄太主催のクリスマスパーティーは休みの日に行われた
「なぁ、ホンマに皆来るん?もう1時間も待ってるけど誰も来(こ)おへんやん」
私はそんなふうに言った
「後15分待って来おへんかったら始めよう」
そう言った雄太の言う通りに待っていた
すると雄太がいきなり聞いてきた
「美那ちゃん、好きな奴おるん?」
「別にいてへんよ?なんで?」
すると雄太のお母さんが来た
「今電話で、皆、家の用事で来られへんねんて!残念やなぁ」
「そんなん嘘や!皆、来れるって言ってたやろ?」
一人で叫ぶ雄太を尻目におばさんは言った
「美那ちゃん、やっぱり可愛いわぁ。雄太が可愛い言うんわかる気するわぁ」
「おかん!何言ってんねん!こんな奴嫌いや!クリスマスパーティーだってついでに呼んだだけや」
それを聞いてなんとも言えない気持ちになった私は
「雄太なんて、大嫌いや」
そう言い、雄太の家を飛び出した
怒りより悲しみが多くの感情を占めていた
その日はプレゼントを抱えて、泣いていた
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