White Kiss~恋を知るまでの期間~
「ごめん、俺なぁ、嘘付いてばっかりやった」
店に入り、初めの言葉
「なんの嘘?雄太に嘘付かれた覚えない」
首を傾げて聞いてみた
「嘘付いてばっかりやん。会ったとき、小学校が同じやったって言ってたら、いや、琴子ちゃんを通さず自分で会いに行ってたら?なんか違ったと思うねん」
そこでもう一つ疑問が…
「なんで琴子を通じてたん?」
「偶然。美那と琴子ちゃんと晃平は同じ高校出身やん」
同じ高校出身やけど、なんの関係があるの?
雄太は続ける
「晃平は琴子ちゃんを見せたくて卒アル持って来てん。琴子ちゃんと一緒に写ってたんが美那やったからビックリしたんや。それが3年半前で美那に会いたくて頼み込んだ」
3年半!?
勇気を出して聞いてみた
「なぁ、もしかして、琴子に査定されてたん?」
「査定?いや、琴子ちゃんなりの優しさかなぁ。美那には変な男を寄せ付けないって徹底してるからなぁ」
琴子がそんなんしてると思って無かった
「じゃぁ、今回のことは全部琴子が…?」
「いや、仕組んだのは俺や。ここの大学に来たのは仲崎に教えてもらったからや。美那がここにいるって。高校まで未練たらたらやったから見かねて言ってしもてんな」