White Kiss~恋を知るまでの期間~
外はとても寒かった
駅まで送ってくれると言う雄太に甘える事にした
肩を並べて歩く
寒いからなのか、道を歩く人影は疎ら
駅に着き、私は言った
「ありがとう。正月には大阪帰るやろ?悠姫たちによろしく」
雄太に借りたマフラーを返さなきゃいけない事に気がついた
なにも話さない雄太に
「この前借りたマフラーと10年前のプレゼント、あとクリスマスプレゼント。22歳の誕生日、おめでとう、雄太」
ビックリしたように雄太の顔が私の方を向く
「覚えてくれてたんや。ホンマにありがとう。美那も誕生日おめでとう」
10年前のパーティー
あれは誕生日パーティーも含めてたんだ
「なぁ、美那にこのマフラーやる。だから、今してるマフラーくれへん?」
私が今巻いてるマフラーと雄太に借りたマフラーを交換する?
考えているうちに私の首に巻いているマフラーをとり、自分の首にかける雄太
そして、返すために持ってきた雄太のマフラーを私の首にかける
唖然としていると耳元で雄太が言う