White Kiss~恋を知るまでの期間~
「何の映画見る?」
唐突に聞いた
すると、雄太くんは吹き出して笑った
「いつも、あんなの?見てて飽きないよ。あぁ、腹痛い」
えっ?
あんなの?
「気づいて無いんだ(笑)キョロキョロして、ブツブツ言ってたよ。『コウくんのばか!』『スゴく気まずいじゃない。』とか言ってたよ。声に出して…」
急に恥ずかしくなったのと同時に、妙に怒りが込み上げて来た
そんな姿見て、笑うなんて、腹立つ!
せっかく声掛けてやったのに!
空気の読めない雄太くんは続ける
「美那ちゃん、そんなに映画見たいんだ。行ってやっても良いよ」
あまりにも腹がたった私はケータイを取り出し、コウくんに電話をかけようとした
すると、後ろから手が伸びてきて…
ケータイを奪いとられた