御影の王
立て続けに放たれる、矢の高速連射。
「さぁどうするのだ乙女、このままでは埒があくまい」
「少し黙っておらぬか!私とて思案している!」
半ば癇癪を起こすように、私は紅を怒鳴った。
怒鳴られた紅はというと、そんな私の激昂を楽しんでいる節さえある。
どこまで性格が歪んでいるのだろう、この男は!
どうしても気に入らなかった。
命を狙ってくる頭上の弓兵より、まずは目前の紅に吠え面をかかせてやらねば気がすまない。
戦場でそんな事を考えてしまう私もまた、どうかしていたのかもしれない。
そんな精神状態なものだから。
「……!」
逆転の秘策もまた、突拍子もないものであった。
「さぁどうするのだ乙女、このままでは埒があくまい」
「少し黙っておらぬか!私とて思案している!」
半ば癇癪を起こすように、私は紅を怒鳴った。
怒鳴られた紅はというと、そんな私の激昂を楽しんでいる節さえある。
どこまで性格が歪んでいるのだろう、この男は!
どうしても気に入らなかった。
命を狙ってくる頭上の弓兵より、まずは目前の紅に吠え面をかかせてやらねば気がすまない。
戦場でそんな事を考えてしまう私もまた、どうかしていたのかもしれない。
そんな精神状態なものだから。
「……!」
逆転の秘策もまた、突拍子もないものであった。