!! MISUNDERSTANDING !!
引き攣りまくる私。
思わず後ずさろうとする私。
でも腰の手にそれを阻まれる私。

状況を呑み込むと共に、だんだん雑音も耳に入ってくるようになる。

『なになに?あの子どーした?』

『ぎゃははは、すげー焦ってんじゃん!』

『超かわいー、ヤリてぇー』


ヤリ…?

え、まさか私……。

ヤラれちゃうの?
それとも殺られちゃうの?


そんな危ない考えが、再び聞こえた雑音に掻き消される……。


……タドタドタ…ハァ…ドタドタ……ハァハァ……


背中がスーッと冷たくなるのを感じた。


どうかしてる、この状況より、あの男が怖いなんて。

アイツの目が、ニヤけた口元が。

目の前にいるこの男の、切るような眼光より怖いなんて。
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