!! MISUNDERSTANDING !!
女の子はみんな、白馬の王子を待っている。
颯爽と自分を迎えに来てくれる、王子様を待っている。
でも……
私を助けてくれたこの王子様は……
白馬の王子というよりも。
長めの黒髪をなびかせて回し蹴りを決めるこの王子様は……
白馬の王子というよりも。
静かな口調なのにチビるほどの迫力を持つこの王子様は……
白馬の王子というよりも。
白学らんを身にまとった、野武士……。
再び私に向き直って、鋭い視線を向けるこの人に。
お礼を言わなきゃいけないのに。
それなのに。
そんなことを考えてしまったもんだから。
言ってしまった。
思わず出てしまった。
小さい声だったけれども。
聞こえてないかと思ったけれども。
男の鋭い視線が、一瞬大きく開かれた。
「か……
かたじけない………。」
颯爽と自分を迎えに来てくれる、王子様を待っている。
でも……
私を助けてくれたこの王子様は……
白馬の王子というよりも。
長めの黒髪をなびかせて回し蹴りを決めるこの王子様は……
白馬の王子というよりも。
静かな口調なのにチビるほどの迫力を持つこの王子様は……
白馬の王子というよりも。
白学らんを身にまとった、野武士……。
再び私に向き直って、鋭い視線を向けるこの人に。
お礼を言わなきゃいけないのに。
それなのに。
そんなことを考えてしまったもんだから。
言ってしまった。
思わず出てしまった。
小さい声だったけれども。
聞こえてないかと思ったけれども。
男の鋭い視線が、一瞬大きく開かれた。
「か……
かたじけない………。」