!! MISUNDERSTANDING !!
何かドタドタうるせぇと思うと同時に、既に青くなっていた女の顔が、さらに白くなる。
顔は前を向いているのに、その意識が後ろに集中してるみてぇだった。

なんだ…?
何に怯えてる…?

ただならねぇ女の様子に、思わず口が開いていた。


「……どうした?」


焦点の合っていなかったような女の目が、再び俺を見る。


「…何から逃げてる?」


答えを聞くより先に、耳障りな言葉なんだか息づかいなんだか、よくわかんねー音が聞こえてきた。


『れ…ハァ…恋ちゃ……ハァハァ…恋ちゃんっっ!!!』


見開かれた女の目に涙が溜まっていく。

コイツか……。

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