!! MISUNDERSTANDING !!
ギュッと目をつぶって、肩で息をする私の耳に… 痛いほどの沈黙。

あぁ……
私の最後の願いも敵わないのね……

ガックリと頭を下げると、隣で突然大爆笑。

え…?

パチッと目を開けて、その声の主を見る。
爽やか清さんが腹を抱えて、ヒィヒィ言いながら笑っていた。

えぇ?

前を向くと、背中を向けたままの狼男の肩が揺れている。
声を押し殺して笑っているように揺れている。

な… なにが……

なにがそんなに面白いの…?

私の命乞いが…?

必死な命乞いで笑えちゃうほどSなの…?


絶体絶命の危機に、笑い続けるS男2人を固まったまま見つめるしかない。
腹痛てぇと涙を流す爽やか清さんを。
いつの間にかクックックという声を出して笑い始めていた狼男を。
恨めしい目で見つめるしかない。



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