!! MISUNDERSTANDING !!
涙目になる私を見て、狼男がハァっと息を吐いた。
言葉の足りない彼の代わりに、緩んだ顔が戻らない爽やか清さんが口を開く。

『そんな怯えないでよー。
送っていくからさ、家どこ?
大丈夫、大丈夫。
こ、殺さないから…』

最後は堪え切れなかったようで、またプッと噴き出した。


ってか、送る?

……え?


私無事に帰れるの?
ペナルティーなし?
ウソ?
うそぉ?!!


そうと決まれば、一刻も早くこの人たちから離れたい!!
助けてもらった恩も忘れて、そんな失礼なコトを考える。


「あ…の… 大丈夫です…。
1人で帰れますから…。
助けて頂いて… あの……
ありがとうございました…。」


そう言って頭を下げる私…… を置いてスタスタと前を歩いていく2人。


うぉいっ!!
自分から質問しといて、人の話聞いてないんかい?!!
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