魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
久しぶりのデートに否が応でもテンションが上がっていく。
駅前のデパートに片っ端から入っていて、服を見たり靴を見たり、食器をそろえたりするのが私たち流のデートだ。
金払いの良いキョウなんて、時折店員さんに顔まで覚えられている。
いや、違うなぁ。
彼が覚えられているのは、金払いのせいではなくって、そのインパクトのあるルックスのせいかもしれない。
だって、まだ、このお店で何かを買った覚えは一つもない。
何故なら、ここはティファニーで。
あれ?キョウってば、どうしてこんなお店に入ってるんだろう。
「ユリア、おいで」
私が入り口で立ちすくんでいるのを見て、キョウは私に手を伸ばす。
条件反射のようにそれを見ると私は、掴みたくなってしまうのだ。
「なぁ、に?」
私は首を傾げる。
だって、私は指輪なんていらない。
装飾品には興味がない。
気が向けば、クロムハーツを髣髴とさせるような指輪やピアスをつけているキョウだが、あれだって全て魔界のもののはず。
「指、貸して?」
キョウは言うとさっさと私の左指についている黒曜石の指輪を取った。
あれ?
それ私の力じゃ絶対に取れない指輪なのに。
私は少しだけむくれてみせる。
駅前のデパートに片っ端から入っていて、服を見たり靴を見たり、食器をそろえたりするのが私たち流のデートだ。
金払いの良いキョウなんて、時折店員さんに顔まで覚えられている。
いや、違うなぁ。
彼が覚えられているのは、金払いのせいではなくって、そのインパクトのあるルックスのせいかもしれない。
だって、まだ、このお店で何かを買った覚えは一つもない。
何故なら、ここはティファニーで。
あれ?キョウってば、どうしてこんなお店に入ってるんだろう。
「ユリア、おいで」
私が入り口で立ちすくんでいるのを見て、キョウは私に手を伸ばす。
条件反射のようにそれを見ると私は、掴みたくなってしまうのだ。
「なぁ、に?」
私は首を傾げる。
だって、私は指輪なんていらない。
装飾品には興味がない。
気が向けば、クロムハーツを髣髴とさせるような指輪やピアスをつけているキョウだが、あれだって全て魔界のもののはず。
「指、貸して?」
キョウは言うとさっさと私の左指についている黒曜石の指輪を取った。
あれ?
それ私の力じゃ絶対に取れない指輪なのに。
私は少しだけむくれてみせる。