魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
「キョウとお揃いなのがいい。
マリッジリング、みたいな」
若干上の空なときって、人間、何を口走るか分からない。
気づけば、店員さんはマリッジリングを沢山並べ始めてくれている。
もちろん、キョウの左の薬指のサイズまで丁寧に測り始めていた。
「そっか、やっと結婚してくれる気になったんだ☆」
なんて、嬉しそうな顔をされると、言葉のあやです……とも言いづらくなって。
私は。
並べられた指輪の中から、一組のペアの指輪を選び出すハメに陥ってしまった。
「キョウは、これでいい?」
「ユリアが選んでくれたのなら、どれだって良いに決まってるだろう?」
言葉だけを耳にすれば、ラブラブカップルのなんてことない会話の一つ。
だけど。
今の私は、キョウの言葉の奥に潜むもっと深いものを感じずにはいられなかった。
ねぇ。
本当に、それでいいの?
ずっとずっと、霞のようなマドンナ・リリーの生まれ変わりばかり追っかけて。
そんな人生で、キョウは本当に満足なわけ?
マリッジリング、みたいな」
若干上の空なときって、人間、何を口走るか分からない。
気づけば、店員さんはマリッジリングを沢山並べ始めてくれている。
もちろん、キョウの左の薬指のサイズまで丁寧に測り始めていた。
「そっか、やっと結婚してくれる気になったんだ☆」
なんて、嬉しそうな顔をされると、言葉のあやです……とも言いづらくなって。
私は。
並べられた指輪の中から、一組のペアの指輪を選び出すハメに陥ってしまった。
「キョウは、これでいい?」
「ユリアが選んでくれたのなら、どれだって良いに決まってるだろう?」
言葉だけを耳にすれば、ラブラブカップルのなんてことない会話の一つ。
だけど。
今の私は、キョウの言葉の奥に潜むもっと深いものを感じずにはいられなかった。
ねぇ。
本当に、それでいいの?
ずっとずっと、霞のようなマドンナ・リリーの生まれ変わりばかり追っかけて。
そんな人生で、キョウは本当に満足なわけ?