魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
散々紹介しているけど、うちのママは「世界の中心が自分」だ。
こればかりは、怖ろしいほど徹底している。
だから、私がキョウと一緒に家を出て以降、ただの一回も直接私に連絡してこない。
心配ないから、とかいう大人びた理由では決してない。
私に逢いに来なければ、キョウと毎日メール交換が出来るから……っていう、親としてあるまじきほど子供っぽい理由。
ママはイケメンが大好きなのだ。
例えそれが娘の彼氏であろうと容赦はない。
『だって百合亜ちゃんにケータイはまだ早いでしょ?だから、用事のある時は京極さんのケータイに連絡するわね』
あのときのママの言葉の中にはふんだんにハートマークが盛り込まれていた、確かに。
キョウは変なところで真面目だから、ママの許可を得なければ私と結婚できないと頑なに信じている。
だから、基本的にママの言うことは絶対っていうのは、キョウにまで浸透しているのだ。
そんなわけで。
私がママに連絡を取る方法は一つしかない。
実家に帰って直談判。
キョウのお陰で高校の割と近くにマンションが借りてあるのだけれど、その日の放課後、私は久々にそことは逆方向。つまり、駅のほうへと足を進めることにした。
私の実家は電車で三駅のところにあるのだから。
こればかりは、怖ろしいほど徹底している。
だから、私がキョウと一緒に家を出て以降、ただの一回も直接私に連絡してこない。
心配ないから、とかいう大人びた理由では決してない。
私に逢いに来なければ、キョウと毎日メール交換が出来るから……っていう、親としてあるまじきほど子供っぽい理由。
ママはイケメンが大好きなのだ。
例えそれが娘の彼氏であろうと容赦はない。
『だって百合亜ちゃんにケータイはまだ早いでしょ?だから、用事のある時は京極さんのケータイに連絡するわね』
あのときのママの言葉の中にはふんだんにハートマークが盛り込まれていた、確かに。
キョウは変なところで真面目だから、ママの許可を得なければ私と結婚できないと頑なに信じている。
だから、基本的にママの言うことは絶対っていうのは、キョウにまで浸透しているのだ。
そんなわけで。
私がママに連絡を取る方法は一つしかない。
実家に帰って直談判。
キョウのお陰で高校の割と近くにマンションが借りてあるのだけれど、その日の放課後、私は久々にそことは逆方向。つまり、駅のほうへと足を進めることにした。
私の実家は電車で三駅のところにあるのだから。