魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
ジャックは足音さえ立てず、のんびりした足取りで歩きながら先ほど手に入れた武器のチェックに余念がない。
キョウは迷うことなく建物から出て、別の建物へと足を進めていく。
「ねぇ、見えてるの?」
気味が悪いほど迷いない足取りに、不安を覚えてそう問う。
「ああ、見えてるよ。
服を着てるのが残念だけど」
「だけど、キョウは綾香なんて知らないよね?」
「まぁ、昨夜捕まった女子高生が何人もいるというなら人違いかもしれないけど。
ここはまだ、そんなに物騒な街じゃないだろう?」
……そんなに物騒な街ではないことを、一市民として心から願っております……
辿りついたのは、小さなオフィスビルだった。
薄汚れているわけでもない。
土曜日なので電気はついてないし、人気(ひとけ)もないが、自動ドアは簡単に開いた。
キョウは迷いなく最上階へと続くエレベーターのボタンを押した。
「僕、階段から上がるね」
ジャックはエレベーターのドアが閉まる寸前に、そこから降りると、綺麗な顔に、見ているこちらの胸が痛くなるような儚い笑みを浮かべてそう言った。
パァン
パァンっ
エレベーターが上がっていく間に、銃声が響いていた。
一音一音の後、うっという呻き声や、派手な悲鳴も聞こえてくる。
「……アイツ、結構派手好きなんだな」
キョウが意外そうな顔でぽつりと呟く。
うーん、どう考えても今、そこ、注目ポイントじゃありませんから!!
キョウは迷うことなく建物から出て、別の建物へと足を進めていく。
「ねぇ、見えてるの?」
気味が悪いほど迷いない足取りに、不安を覚えてそう問う。
「ああ、見えてるよ。
服を着てるのが残念だけど」
「だけど、キョウは綾香なんて知らないよね?」
「まぁ、昨夜捕まった女子高生が何人もいるというなら人違いかもしれないけど。
ここはまだ、そんなに物騒な街じゃないだろう?」
……そんなに物騒な街ではないことを、一市民として心から願っております……
辿りついたのは、小さなオフィスビルだった。
薄汚れているわけでもない。
土曜日なので電気はついてないし、人気(ひとけ)もないが、自動ドアは簡単に開いた。
キョウは迷いなく最上階へと続くエレベーターのボタンを押した。
「僕、階段から上がるね」
ジャックはエレベーターのドアが閉まる寸前に、そこから降りると、綺麗な顔に、見ているこちらの胸が痛くなるような儚い笑みを浮かべてそう言った。
パァン
パァンっ
エレベーターが上がっていく間に、銃声が響いていた。
一音一音の後、うっという呻き声や、派手な悲鳴も聞こえてくる。
「……アイツ、結構派手好きなんだな」
キョウが意外そうな顔でぽつりと呟く。
うーん、どう考えても今、そこ、注目ポイントじゃありませんから!!