魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
さらにひとしきり笑ってから、キョウが私を見た。
「クリスマスは俺の一人勝ちだね」
「な、なんでよ」
余裕たっぷりの眼差しを私に降り注ぐのはやめて欲しいんですけど。
でも、私はちょっとだけうろたえている。
嫌だ、その先は聞きたくない。
キョウはステップを踏むかのような軽い足取りでキッチンに向かい、そこから昨日、ガーリックトーストを作った後、余ったにんにくを取り出し来た。
「ぎゃあああああーーっ」
黒猫が、唐突に子猫にしては煩すぎる悲鳴をあげる。
ななななななな、何事?
私が目を丸くしている間に。
私の手のひらにちょこんと乗る程度だった黒い子猫は、あっさりと、私の身長を上回る背丈の男性へと姿を変えた。
えええーっと、とりあえず服を。
服を着ていただかないと目のやり場に困ります。
私は思わず顔を伏せる。
彼は、まるでヨーロッパのどこぞの国の皇太子様を思わせるような、彫りの深い魅惑的な顔立ちで私の前に現れたのだから。
それを彩る金髪が、これまた美しいっ!
……?
えっと、黒猫は?
私が拾ってきた、あの、可愛らしい黒い子猫はいったい何処へ??
「クリスマスは俺の一人勝ちだね」
「な、なんでよ」
余裕たっぷりの眼差しを私に降り注ぐのはやめて欲しいんですけど。
でも、私はちょっとだけうろたえている。
嫌だ、その先は聞きたくない。
キョウはステップを踏むかのような軽い足取りでキッチンに向かい、そこから昨日、ガーリックトーストを作った後、余ったにんにくを取り出し来た。
「ぎゃあああああーーっ」
黒猫が、唐突に子猫にしては煩すぎる悲鳴をあげる。
ななななななな、何事?
私が目を丸くしている間に。
私の手のひらにちょこんと乗る程度だった黒い子猫は、あっさりと、私の身長を上回る背丈の男性へと姿を変えた。
えええーっと、とりあえず服を。
服を着ていただかないと目のやり場に困ります。
私は思わず顔を伏せる。
彼は、まるでヨーロッパのどこぞの国の皇太子様を思わせるような、彫りの深い魅惑的な顔立ちで私の前に現れたのだから。
それを彩る金髪が、これまた美しいっ!
……?
えっと、黒猫は?
私が拾ってきた、あの、可愛らしい黒い子猫はいったい何処へ??