魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
それにしても。
こういうときはどうやって質問すればいいのかしら。

私はやや躊躇って、ストレートに聞いてみることにした。

「ど、どうして私の裸を見ても平気なの?」

ジャックは、なんだそんなこと、と言わんばかりの笑みを零す。

「そっか。
覚えてないんだ、ユリアちゃん」

「……って?」

脈が一気に速くなる。

「いいよ、気にしないで」

き、気にするわよっ。
私は生唾をごくんと飲み込んで、思わずジャックのパジャマの胸元を掴んだ。

「気にするわよっ。
えっと、私とジャックってもしかして……そ、そういう関係、な、わけ?」

さすがに、朝っぱらから切り出すような内容じゃないと思い、思わず声が震える。

え……と。
まるで、はとが豆鉄砲でも食らったような唖然とした表情をして。

直後、ジャックが爆笑をはじめた。
それはもう、この世にこれほど楽しいことはない、と言った。
幸せを爆発させたような、大笑いだった。

……えーっと。
  私、笑わせるようなこと、何か言いましたっけ……?
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