魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
キョウはそのまま、私の傍に来た。
「ねぇ、ユリア。
××って、知ってる?」
「……聞き取れない」
涙が止まらないまま、首を傾げる。
キョウは、一瞬固まった後、ケータイ電話を取り出して、そこに文字を打ち込んだ。
Asmodeus
アルファベットは、ちゃんと読める。
ああ、なんだっけ。
確か、色欲を司る……悪魔?
「俺はね、魔界に入るとき丁度空席だったこの座を得たんだ。
だから、いつか告げた俺の本名じゃなくて、そうだな。
いわば、役職みたいなものだと思ってくれればいい」
そして、キョウはそのオリジナルのAsmodeus(アスモデウス)についての逸話を話してくれた。
その悪魔はある美しい娘に惚れた。
そして、その子が結婚するたびに、初夜に夫を絞め殺した。それが7度も続いたので、彼女はついに「悪魔憑き」と言われるようになった。
しかし、そいつは色欲を司る魔王でありながら、自分で直接その子に手を出すことはなかった。小心で、あるが故に。
「ねぇ、ユリア。
××って、知ってる?」
「……聞き取れない」
涙が止まらないまま、首を傾げる。
キョウは、一瞬固まった後、ケータイ電話を取り出して、そこに文字を打ち込んだ。
Asmodeus
アルファベットは、ちゃんと読める。
ああ、なんだっけ。
確か、色欲を司る……悪魔?
「俺はね、魔界に入るとき丁度空席だったこの座を得たんだ。
だから、いつか告げた俺の本名じゃなくて、そうだな。
いわば、役職みたいなものだと思ってくれればいい」
そして、キョウはそのオリジナルのAsmodeus(アスモデウス)についての逸話を話してくれた。
その悪魔はある美しい娘に惚れた。
そして、その子が結婚するたびに、初夜に夫を絞め殺した。それが7度も続いたので、彼女はついに「悪魔憑き」と言われるようになった。
しかし、そいつは色欲を司る魔王でありながら、自分で直接その子に手を出すことはなかった。小心で、あるが故に。